入札公告とは?公告・公示・告示の違いや公告期間・内容・探し方を徹底解説!

入札公告とは?

入札情報を探しているけれど、公告や公示、告示の違いがわからずお困りではありませんか? 入札公告には重要な情報が満載で、見落としは入札の失敗に繋がりかねません。

本記事では、入札公告の基本から、公告・公示・告示の違い、公告期間の意味、記載内容の読み解き方まで、詳しく解説します。

さらに、効率的な入札情報の探し方もご紹介しますので、この記事を読めば入札準備をスムーズに進められるようになるでしょう。

目次

入札公告とは?公告・公示・告示との違いは?

入札公告とは?

入札公告とは、国や地方自治体などの公共機関が、工事や物品調達の契約先を選ぶ際に、広く事業者に参加を呼びかけるための正式な告知です。 地方自治法施行令や予算決算及び会計令に基づいて実施され、公共調達の公平性と透明性を担保する法的根拠を持っています。

特定の業者だけが情報を得る不公平を防ぎ、競争原理を通じて適正な価格で契約することを主な目的としています。 公告には、以下のような基本情報が明記されています。

  • 工事内容や調達物品の詳細
  • 入札参加資格の条件
  • 提出書類の種類と期限
  • 開札日時と場所

入札公告期間とは?

入札公告期間とは、公告が公表されてから入札が行われるまでの期間のことです。この期間は法令で最低日数が定められており、一般競争入札の場合、「入札期日の前日から起算して少なくとも10日前」に公告することが義務付けられています

案件タイプ公告期間
通常案件10日前以上
緊急案件5日前まで短縮可能
WTO政府調達50日前以上

災害復旧工事など、緊急性の高い場合は5日前まで短縮できる特例があります。 国際的な調達案件では、50日以上の長期間が設定されることもあります。 参加企業は、この期間内に仕様書の確認や見積もり作成、必要書類の準備を行う必要があり、制度上、検討時間が確保されています。

入札公告の種類とは?

入札公告の種類は、主に「一般競争入札」「指名競争入札」「随意契約」の3つに分かれます。それぞれの特徴を把握することで、自社に適した案件を選べるようになります。

主要3種類の特徴比較

種類特徴適する案件の例
一般競争入札資格要件を満たせば誰でも参加可能。官報や自治体サイトで広く公告される。大規模な公共工事や政府調達
指名競争入札発注者が特定の業者を指名。技術力や実績が評価基準となる。専門性の高い技術案件
随意契約発注者が直接業者を選定。小規模・緊急案件に適用される。1000万円未満の簡易案件

近年では電子入札が普及し、国土交通省の「電子調達システム」や自治体の専用ポータルを介した公告が主流となっています。 発注主体による違いも重要で、国は「官報」、自治体は「広報」や公式サイト、独立行政法人は業界専門媒体を使う傾向があります。

公告・公示・告示の違いは?

公告・公示・告示は、公的機関が情報を広く知らせる行為という点で共通していますが、発信主体と使用場面に違いがあります

主体の範囲と法的根拠

用語発信主体法的根拠
告示国・地方自治体のみ法令に基づく義務的な公開
公示公的機関+公共性のある民間団体法令に基づく場合が多い
公告公的機関+民間企業法令義務あり(民間は決算公告など)

入札情報では「公告」が最も一般的で、国や自治体が契約内容を公表する際に使用されます。 これに対し「公示」は、都市計画決定など法的効力が強い行政行為に、「告示」は、条例や規則の公布など行政内部の決定事項に使われる傾向があります。

選挙分野では、衆参の総選挙に「公示」、その他の選挙に「告示」を使うなど、分野特有の使い分けもあります。 実務上は表記の違いを気にせず情報収集することが重要で、自治体によっては「公達」や「通知」など別の表現を使う場合もあるため、複数のキーワードで検索すると効果的です。

入札公告の内容と読み取り方のポイント

入札公告には、さまざまな重要情報が含まれています。ここでは、入札公告の主要な構成要素と、それらを正確に理解するためのポイントを解説します。競争入札に付する事項から保証金に関する事項まで、入札参加に必要な資格要件や契約条項の確認方法、入札執行の場所・日時、保証金の取り扱いなど、公告文書を読み解く際の重要なポイントを押さえていきましょう。

競争入札に付する事項

競争入札に付する事項には、入札案件の基本情報と参加条件が体系的に整理されています。主に以下の3つの要素が明記されます。

案件の基本情報

  • 調達物品・工事名称(例:八戸合同庁舎整備事業)
  • 履行場所(例:青森県八戸市大字尻内町地内)
  • 事業期間(契約締結日から完了日まで)
財務・法的条件予定価格(消費税含む)
選定方式総合評価方式(価格90点+提案210点)
保証金入札金額の5%以上(現金または振込)

入札方式(一般競争/指名競争)や参加資格要件(業種・実績・技術者数)は案件ごとに異なります。総合評価方式の場合、価格以外に技術提案の評価比率が明記されるため、重点的な確認が必要です。 契約条項の詳細は別途指定場所で公開されるため、仕様書や設計図書との整合性チェックが欠かせません。

競争に参加する者に必要な資格に関する事項

入札公告において「競争に参加する者に必要な資格に関する事項」は、入札参加の可否を決める重要な要素です。ここで求められる資格要件は公告ごとに異なり、主に以下の要素で構成されています。

主な資格要件の種類

  • 業種登録:建設業許可や特定業種の登録状況
  • 許認可:業務に必要な国家資格や専門技術者の保有
  • 実績:過去3~5年間の同種工事施工実績
  • 財務状況:自己資本比率や債務償還年数

資格審査には「事前審査型」と「事後審査型」の2つの方式があります。事前審査型は、入札前に全ての応募者の資格を確認する方法、事後審査型は、落札候補者のみ審査を行う方法です。 電子入札が主流になった現在では、事前に登録した全省庁統一資格データを自動照合するケースが増えています。

特殊要件の注意点

共同企業体(JV)条件代表企業の格付け等級や構成員比率の指定
下請け制限下請け業者への発注比率上限の設定

これらの要件を満たさない場合、入札不参加や落札無効となるため、公告文書の「資格関係」欄は入念に確認する必要があります。地方自治体の案件では、地域限定の資格要件が追加される場合がある点に注意しましょう。

契約条項を示す場所

入札公告に記載される「契約条項を示す場所」は、発注機関が定めた契約条件を確認できる重要な情報です。契約書案や仕様書などの文書は、発注機関の窓口や専用Webサイトで閲覧できることが一般的で、公告文に具体的な住所やURLが明示されます

契約条項の確認方法は主に2通りあります。直接窓口で閲覧する方法と、資料を有料または無料で交付してもらう方法です。電子入札の場合、システム上で契約書類をダウンロードできるケースも増えています。

主な確認ポイント

  • 契約条項の閲覧可能期間(公告日から入札日まで)
  • 資料交付にかかる費用の有無
  • 電子ファイルでの提供可否

支払条件や瑕疵担保責任に関する条項は、自社のリスク管理に直結するため、必ず確認が必要です。不明な点は、公告に記載されている問い合わせ先へ期限内に確認しましょう。 契約内容の認識違いが、後々のトラブルを防ぐ鍵となります。

競争執行の場所及び日時

入札公告における「競争執行の場所及び日時」は、入札参加者が最も注意すべき項目の一つです。具体的には、入札締切時刻、開札日時、実施場所が明記され、電子入札と紙入札で手続きが異なります。

電子入札の場合

システム上で入札が完結するため、物理的な場所への移動は不要です。締切時刻は秒単位で厳格に管理され、時間超過は即失格となります。

紙入札の場合

提出方法持参または書留郵送
受付時間締切1時間前まで
立会要否代理人の立会が可能

災害復旧工事などの緊急案件では、公告期間が5日に短縮されるため、日時の確認漏れが生じやすい点に注意が必要です。 電子入札を導入する自治体が増加傾向にあるものの、地方公共団体によっては従来方式を維持しているケースもあるため、公告文をよく読んで確認することが大切です。

保証金に関する事項

入札公告では、保証金に関する重要な事項が明記されています。入札保証金は、落札後の契約締結を担保するもので、通常は入札金額の5%以上に設定されます。 契約保証金は、契約履行を確保するための担保で、契約金額の10%以上が一般的な基準です。

保証金の納付方法は、現金に加え、有価証券や金融機関の保証状でも代用可能です。 金融機関との保証契約や保険証券の提出により、保証金が免除されるケースもあります。

主な免除条件

  • 保険会社との入札保証保険契約締結
  • 金融機関による契約保証の予約
  • 過去2年間の誠実な契約履行実績

保証金の取り扱い条件は発注機関によって異なるため、公告文書を隅々まで確認することが重要です。 免除を希望する場合は、必要な書類の提出期限に注意しましょう。

入札情報を入手する効果的な方法

入札情報を効率的に収集することは、ビジネスチャンスを逃さないために不可欠です。発注見通しの確認方法から、官報・調達ポータル・自治体サイトの活用法、さらには入札情報サービスの戦略的な使い方まで、入札情報を入手するための効果的な方法を詳しく解説します。また、入札公告の変更・訂正情報にいち早く対応するためのテクニックもご紹介しますので、自社に最適な案件を見逃さない体制づくりにお役立てください。

「発注見通し」を確認

発注見通しは、国や自治体が年度初めに公表する年間の発注計画書です。公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に基づき、4月頃に各機関のウェブサイトで公開されます。

発注見通しには、次のような情報が記載されています。

  • 案件名と工事内容の概要
  • 予定金額と発注時期
  • 工事場所と実施期間

これらの情報を事前に把握することで、自社の技術力やリソースと照らし合わせた営業戦略を立てることができます。

国土交通省や経済産業省などの省庁サイト、都道府県・政令指定都市の調達課ページが主な確認先です。独立行政法人や大学法人なども独自に公開しているため、対象機関のサイトを定期的にチェックすることが重要です。

官報・調達ポータル・自治体サイトの活用

官報、調達ポータル、自治体サイトを効果的に活用するには、それぞれの特徴を理解した上で使い分けることが重要です。

官報は、日本で唯一の国の機関紙として、法的効力を持つ公告を確認できる公式媒体です。 大規模な政府調達案件や重要な契約情報が掲載されるため、定期的にチェックする必要があります。

調達ポータルサイトは、各省庁の入札情報を一元管理するプラットフォームで、次のような特徴があります。

  • キーワード検索や地域指定で効率的に案件を絞り込める
  • 電子入札システムと連携した書類提出が可能
  • 過去の落札情報から市場動向を分析できる

自治体サイトでは、地域に特化した案件を早期に発見できます。 例えば、横浜市のサイトでは「事業者向け情報」ページから委託業務の詳細仕様書をダウンロードでき、Ctrl+F検索で効率的に情報収集できます。

これらの情報源を組み合わせることで、国と地方の案件を網羅的にカバーできます。自治体サイトでは、地域特性に応じたニーズが反映されるため、自社の強みを活かした案件選びに役立ちます。

入札情報サービスを活用

入札情報サービスは、官公庁の案件を効率的に収集するためのツールです。主要なサービスでは、全国の入札情報を一括検索でき、発注機関、地域、業種別に絞り込みが可能です。 例えば業界最大手の入札情報速報サービス「NJSS」では年間180万件以上の案件を扱い、自動メール通知機能で新着情報を見逃しません。

  • 入札情報の一括検索:入札速報情報をweb上で自由に検索ができる
  • 案件の自動通知:設定条件に合致する情報が公開されると、すぐにアラートが届く
  • 過去の落札データ分析:過去5年間の落札価格や業者情報から相場観を把握できる

調達ポータル」は、国土交通省や内閣府の情報を集中管理し、設計図書のダウンロード機能を備えた公的サービスです。 有料サービスを選ぶ際は、無料トライアルで操作性や情報更新頻度を確認すると良いでしょう。

入札公告の変更・訂正に素早く対応

入札公告の変更や訂正情報を迅速に把握するためには、発注機関の公式サイトや電子入札システムの通知機能を活用することが基本です。 電子入札システムではメールアラート設定が可能で、期間変更や資格要件の修正があった際に、すぐに通知を受け取れます。

変更内容の主なパターンとして、

  • 入札期間の延長(例:8月1日→8月3日)
  • 提出書類の追加(電子証明書変更承諾書など)
  • 技術仕様の修正

などが挙げられます。

特に重要なのは、変更内容が自社の参加資格や技術要件に影響しないかをすぐに判断することです。設計図書の修正があった場合は、過去の類似事例を参照し、コスト計算を素早く再実施しましょう。

まとめ

この記事では、入札公告の基本的な概念から、公告・公示・告示の違い、実際の探し方まで詳しく解説しました。入札公告は、公共調達の透明性と公平性を確保する重要な手続きであり、内容や期間には法的な規定があります。

ビジネスチャンスを逃さないためにも、官報や各発注機関のウェブサイト、入札情報サービスなどを活用して、効率的に情報収集することをおすすめします。適切な理解と準備で、公共調達への参加機会を広げていきましょう。

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執筆者

Gpath(ジーパス)は官公庁・地方自治体に特化した営業・マーケティング支援を行っている会社です。入札や補助金、自治体営業に関する知見を活かした専門性の高いコンテンツ制作を行っています。

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