入札と応札の違いとは?入札方法や流れやメリットデメリットを解説!

入札・応札とは

入札と応札の違いが分からず、公共事業の契約に不安を感じていませんか? 入札は発注者の「募集」、応札は受注希望者の「応募」です。

この記事では、入札・応札の基本から、一般競争入札・指名競争入札・随意契約の種類、入札から落札までの流れを解説します。公共入札で競争力を高めたい方、入札書類の準備に不安がある方は、申請漏れを防ぎ、受注確率を上げるための知識を習得できます。

目次

入札・応札の違いとは?

入札とは?

入札とは、公共工事や物品調達において、発注者が複数の業者から条件を提示させ、最も有利な提案を選ぶプロセスです。 発注者側が契約内容を公告し、業者が価格や仕様を提示する仕組みで、競争原理を活用しています。

主な目的は、公平性と透明性の確保です。 特定の業者に偏らず、市場価格に沿った適正な契約を実現します。

主な入札方式の種類

  • 一般競争入札:資格を持つすべての業者が参加できます(官公庁案件の基本)
  • 指名競争入札:発注者が選んだ特定の業者のみが参加できます
  • 随意契約:競争手続きなしで、特定の業者と契約します

方式は、案件の規模や緊急性で決まります。 大規模プロジェクトでは一般競争入札、緊急時は随意契約が選ばれる傾向があります。 電子入札の普及で、全国の業者が参加しやすい環境になっている点も特徴です。

応札とは?

応札とは、発注者が公表した入札案件に対し、受注希望者が価格や技術提案を提示する行為です。 具体的には、公共工事や物品調達の公告を受け、企業が入札書や企画提案書を提出するプロセス全体を指します。

応札には、発注機関が定める「入札参加資格」が必要です。 資格要件は案件ごとに異なり、経営状況や実績、技術力などが審査されます。

応札の主な特徴

  • 発注者の要求仕様に沿った提案が求められる
  • 価格だけでなく、技術力や実績も評価対象
  • 提出書類の不備は、失格に繋がる可能性がある

効果的な応札には、過去の落札事例の分析と、自社の強みを活かした差別化戦略が不可欠です。 特に公共工事では、適正価格と品質保証を両立させるバランス感覚が重要になります。

入札と応札の違い

入札と応札は、公共工事や調達における「発注者」と「受注希望者」の関係を示す言葉です。 入札は、自治体や企業が契約内容を公告し、事業者を募集する行為を指します。 応札は、その募集に応じて事業者が価格や技術提案を提出する行為です。

立場と役割の違い

主体行為内容
発注者(自治体・企業)条件設定、公告作成、入札会実施
受注希望者(事業者)提案書作成、価格提示、入札書提出

これは「質問と回答」のようなもので、入札がなければ応札は成立しません。 特に公共工事では、発注者が予算内で最適な事業者を選ぶため、応札者には技術力と適正価格のバランスが求められます。

制度成立の要件

  • 発注者が明確な調達条件を提示すること(入札公告)
  • 複数の事業者が公平に参加できる環境を整備すること
  • 応札内容を比較評価する開札プロセスがあること

応札後は開札・落札へと進み、この段階で初めて契約関係が発生します。 入札制度が機能するには、双方がルールを守り、透明性を保つことが大切です。

応札と開札・落札の違い

応札、開札、落札は、入札プロセスの重要なステップです。 それぞれの違いを理解することで、入札参加の流れを把握しやすくなります。

開札は、入札期間終了後、発注機関が提出書類を開封し、内容を公開する手続きです。

落札は開札後の最終段階で、発注条件を最も満たす応札者を選ぶプロセスです。 選定方法は「最低価格落札方式」や「総合評価落札方式」など、案件によって異なります。

用語主体内容
応札企業入札への参加行為
開札発注機関書類開封と内容確認
落札発注機関最適な応札者の選定

入札の種類

入札には、主に3つの種類があります。 入札方式で、透明性や競争性、手続きの簡素さが変わるため、案件に応じて最適な方式を選ぶことが重要です。

一般競争入札

一般競争入札は、官公庁が契約内容や参加資格を公告し、最も有利な条件の業者を選ぶ方式です。 参加資格を満たせば誰でも応募できるため、新規参入の機会が多く、市場原理が働きやすいのが特徴です。

主な特徴

  • Webサイトや掲示板で広く情報公開され、透明性が高い
  • 電子入札システムで、効率的な手続きが可能
  • 応募者が増えるため、価格競争が促進される

公平性の確保とコスト削減がメリットですが、書類審査の負担増や、不慣れな業者の参加リスクもあります。 発注機関は案件の規模や性質を見極め、適切な入札方式を選ぶことが大切です。

指名競争入札

指名競争入札は、発注者が技術力や実績などを基準に業者を選び、指名された企業のみが参加できる方式です。 官公庁や自治体が地域の優良業者を選ぶことで、信頼性の高い業者間で適正な価格競争が行われます。

  • 発注側のメリット:事前に審査した適格業者を選べるため、品質確保が容易
  • 参加側のメリット:競争相手が限られるため、落札の可能性が高まる
  • 主なデメリット:新規参入が難しく、競争原理が働きにくい側面がある

自治体発注の場合、地域経済活性化のため、地元企業を優先的に指名する傾向があります。 過去の実績や経営規模が選定基準となることが多いです。 ただし、指名基準が不明確だと公平性に疑問が残るため、透明性のある選定プロセスが求められます

随意契約

随意契約とは、競争入札を行わず、発注者が特定の業者と直接契約を結ぶ方式です。 主に、次のような状況で採用されます。

随意契約が適用される主なケース

  • 緊急性が高く、入札手続きに時間をかけられない災害復旧工事など
  • 特定メーカーの専用部品が必要な特殊技術案件
  • 予定価格が基準額以下の少額調達(自治体ごとに基準額が異なります)

手続きが簡単で、迅速な契約が可能な点がメリットです。 一方で、競争原理が働かないため、コスト面での透明性が低くなりやすいです。 公平性の観点から、厳格な適用基準が設けられています

実際の運用では、会計法や地方自治法で「競争入札が困難な正当な理由」が明確に規定されています。 発注機関は事前に理由書を作成し、承認を得る必要があります。 企業側は、いつでも随意契約に対応できるよう、技術力や実績をアピールしておくことが大切です。

入札に参加するメリット・デメリット

入札のメリット

入札は、発注者と受注者の双方にメリットがあります。 公平性と透明性が確保され、不正や癒着の防止につながります。 一般競争入札では、民間企業が同じ土俵で競えるため、新規参入企業にもチャンスがあります。

価格面でもメリットがあります。 競争原理が働き、市場価格が適正化されるため、発注者は予算を効率的に活用できます。 受注者側では、官公庁案件の場合、与信管理が不要で入金遅延のリスクがなく、安定した取引が可能です。特に中堅・中小企業にとっては、官公庁との取引実績を積むことで信頼性が向上し、新規顧客の開拓、企業成長につなげることができます。

技術革新の機会創出

複数業者からの提案を比較することで、新しい施工方法や新材料の採用が促進されます。 これが品質向上やコスト削減につながり、業界全体の技術水準向上に貢献します。

  • 公共事業の信頼性向上(公平な選定プロセス)
  • 中小企業の市場参入機会拡大(資格要件を満たせば可能)
  • 企業ブランド力の強化(官公庁での実績をPRできる)

入札のデメリット

入札には、公平性やコスト削減のメリットがある一方、デメリットも存在します。 主な課題は3点です。

過度な価格競争による品質リスク最低価格落札方式では、採算割れを防ぐために施工品質が低下するケースがある。 発注者側でも、技術力を見極めることが重要
膨大な準備作業:設計図面の作成から説明会の実施まで、平均1ヶ月以上の期間と人的コストがかかる。 中小企業では、事務負担が経営を圧迫する要因となる
落札率の低さ:競争率の高い案件では、準備コストを回収できないリスクがある。 落札できない状態が続くと、社員のモチベーション低下を招く

これらの課題を解決するためには、自社の強みを活かせる案件を選別したり、効率的な積算システムを導入することが有効です。

入札から落札までの流れ

入札から落札までは、複数のステップで構成されるプロセスです。 各段階で適切な対応が必要なため、一連の流れを詳しく解説します。

入札情報を収集

入札情報の収集は、案件獲得の第一歩です。 主な情報源として、官公庁のウェブサイト、有料の入札情報サービス、業界団体のメールニュースなどがあります。 特に自治体のサイトでは、「調達情報」や「入札公告」の項目で最新案件を確認できます。

確認ポイント

  • 参加資格要件(資本金、実績など)
  • 提出書類と期限(厳守)
  • 予定価格と納期(採算性の判断材料)

収集した情報は、部門全体で検討します。 営業部門が顧客ニーズを、経理部門が資金面を分析し、過去の落札実績と照らし合わせながら、自社の強みが活かせる案件を選びます。 最初は、競争相手が少ない小規模案件から挑戦するのがおすすめです。

入札参加資格の確認

入札に参加するには、まず発注者の定める参加資格を満たしているかを確認する必要があります。 入札参加資格とは、業種登録の有無や財務状況、技術者の資格など、発注機関ごとに設定された条件です。

資格要件は、自治体や機関によって異なり、建設業許可の種類や資本金の規模、過去の実績などが審査対象となります。 公共工事の場合、建設業の許可種別や等級が要件となるのが一般的です。

資格確認のプロセスでは、書類審査に加えて実地調査が行われることもあります。 虚偽の申請をすると、失格処分だけでなく、指名停止措置を受けるリスクがあるため注意が必要です。

主要な資格要件:建設業許可、財務諸表、技術者資格
必要な書類:登録申請書、登記簿謄本、納税証明書
更新手続き:有効期限(通常1~3年)に合わせて書類を再提出

資格要件は随時見直されるため、公式サイトや業界団体を通じて最新情報を確認することが大切です。 初めて入札する場合は、事前に発注機関へ直接問い合わせることをおすすめします。

入札説明書を入手

入手方法としては、電子調達システムでのダウンロード、発注機関の窓口での直接受け取り、自治体や官公庁のウェブサイトからの取得などがあります。

重要確認項目

項目確認ポイント
参加資格要件自社の登録資格と整合性があるか
提出書類一覧期限までに準備できるか
技術仕様施工可能な内容か

内容に不明点があれば、発注機関へ質問書を提出できます。 質問受付期間は、入札公告から1週間程度です。 回答はすべての応募者に共有されるため、必ず公式回答を確認しましょう。 電子入札システムでは、質問機能が組み込まれていることが多いです。

現場説明会への参加・発注機関への質問書の提出

現場説明会では、工事現場や納品場所を直接確認できます。 発注機関の担当者から、現場の状況や周辺環境、設備の状態などの説明を受けられるため、入札対象を具体的に把握できます。

特に、次のポイントを重点的に確認しましょう。

資材搬入経路の制約や、近隣住民への配慮事項
既存構造物との接合部分の詳細な仕様
現場特有の安全対策や作業時間帯の規制

質問書の提出は、入札説明書の不明点を解消する手続きです。 疑問点は、所定の様式で期限内に提出する必要があります。 電子入札システムを利用する場合は、専用フォームからの送信が一般的です。 発注機関からの回答は、全参加者に公開されるため、質問内容は具体的かつ建設的なものに絞ることが重要です。

回答内容は、応札価格の算定や提案内容の決定に影響します。 技術仕様の解釈や工期の算定基準に関する質問への回答は、適正な積算を行う上で不可欠な情報源となります。

入札金額の積算

入札金額の積算は、適正な価格を設定するための重要なプロセスです。 直接費(材料費、労務費、機械経費)と間接費(一般管理費、現場管理費)を正確に算出する必要があります。 国土交通省が導入するユニットプライス型積算方式など、施工実態を反映した方法が用いられます。

積算の主要要素

直接費材料費、労務費、機械経費
間接費一般管理費、現場管理費

市場価格の調査では、建材価格の変動や労務単価の動向を把握することが大切です。 類似案件の落札実績分析では、過去3年分のデータを比較して傾向を読み取ります。 発注者の予定価格を推測するには、設計図書を精査したり、発注機関に質問したりすることが有効です。

低価格すぎると判断されないように、最低制限価格(予定価格の80~85%)や低入札価格調査基準価格(予定価格の70~75%)を意識します。 競争力と利益のバランスを取るには、総原価に適正な利益率(3~5%)を加算した金額を目安に設定します。

入札書類の作成・提出

入札書類の作成と提出は、慎重さが求められる作業です。 参加申込書、入札書、委任状、積算内訳書などの書類があり、各書類の記載要領と押印要件を正確に把握することが重要です。

参加申込書:入札参加資格の証明と、案件への参加意思を示す書類
入札書:金額、工期、条件を明記した正式な提案書
積算内訳書:価格の根拠を示す詳細な計算書

提出方法は、紙媒体での提出と電子入札システムの2種類があります。 自治体や案件ごとに指定された方法を守りましょう。

注意点対応策
提出期限締め切り時刻の1時間前までに完了させる
書式不備発注機関が公開する雛形を厳守する

委任状の印鑑登録証明書添付や、積算書の計算誤差許容範囲など、細かい部分まで確認が必要です。 書類提出後は、受領確認を必ず行い、不備があればすぐに修正しましょう。

開札と落札者決定

入札期間が終わると、発注者と応募者が立ち会う「開札」が行われます。 提出された入札書の金額や技術提案内容が公開され、透明性が確保されます。

落札者の決定方法は、主に2種類あります。

最低価格方式最も低い価格を提示した業者が選ばれる方式
総合評価方式価格に加え、技術力、実績、提案内容を評価する方式

官公庁の公共工事では、最低価格方式が採用されることが多く、民間案件では総合評価方式がよく用いられます。 落札が決定すると、発注者から正式な通知が届き、契約締結に向けた協議が始まります。 落札できなかった場合も、結果の通知と理由説明が行われるのが一般的です。

まとめ

この記事では、入札と応札の違いを解説しました。 入札は案件に対して値段を提示すること、応札は入札を受け入れることです。 入札方法には、一般競争入札や指名競争入札などがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。

適切な入札方法を選ぶことで、コスト削減や透明性の確保が期待できます。 手続きの煩雑さや不適格業者の参入といったデメリットにも注意が必要です。 入札制度を理解し、状況に応じた最適な方法を選択しましょう。

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執筆者

Gpath(ジーパス)は官公庁・地方自治体に特化した営業・マーケティング支援を行っている会社です。入札や補助金、自治体営業に関する知見を活かした専門性の高いコンテンツ制作を行っています。

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